過去の供給動向や法改正などの時代背景をもとに、設計事務所やゼネコン、設備機器メーカーなどへの取材と住宅関連の資料を参考に、私なりにおおよその時代分けをしてみました。第一が、1982年までの「大量生産時代」です。当時の日本住宅公団が牽引役となって、大量に団地型のマンションを生産した時代です。民間の不動産会社は、最初は高級マンションからスタートしましたが、次第に大衆向けのマンションへと拡大していきました。第二は、1983年〜87年の「商品企画競争時代」。公団と民間の不動産会社による供給が続き、首都圏・近畿圏ともにマンションブームとなりました。低価格で画一的なマンションから、商品企画の優れたマンションへと、量から質への転換を図った時代です。団塊世代を中心とした買い手が、商品を選択する視点を持ったともいえるでしょう。第三は、「マンションバブル時代」。首都圏は1988年〜91年、近畿圏は1989年〜91年が該当します。マンションの価格が異常に高騰し、高級マンションが数多く販売されました。マンションが投資目的として、注目された時代でもあります。第四は、1992年〜94の「バブル後・抑制時代」。バブル景気がはじけて、マンション価格も下落を続けた時代でした。第五は、1995年〜2000年の「マンションブーム&進化時代」。冷え込んだ景気ながら、マンションの売れ行きが回復し始め、販売競争が激しくなりました。同時に、私たちの暮らし方も多様化したため、消費者ニーズを意識したプランの進化が始まった時代です。第六は、2001年から今に至る「基本性能底上げ時代」。住宅としてのマンションの基本性能が底上げされて、完成度の高いレベルにまで到達した時代です。それぞれの時代背景などを基に、マンションのトレンドの具体的な事例を、次から詳しく説明していきましょう。