文字だけでなく、写真や図版をふくむフルデジタル化か、従来の本になにをもたらすのか。あるいは印刷とのマルチメディアの関わりなどを、あくもでも現場に立ち会う者として、技術の変化にそくしながら考えてきたつもりだ。とくに、インターネットの周辺は、書いても、書いても新しい話題が登場してくる。二年前はインターネットにつなぐこと自体がたいへんだったのに、今やインターネットへの接続など家庭用のテレビでもできてしまう。逆にオンデマンド印刷ついては、もっと早くに普及するかと思っていたが、いまは見直しの時期に入っているようだ。ランニングコストが意外にかかってしまったり、写真や図版も含めた完全なDTP処理が一般的でなかったりして、まだまだ現実的ではない。だが、いずれは主流になっていくだろう。こうして印刷の現在を追いながら「こんな面白い印刷システムができたんだ」と、生前と同じように、親父に報告したくなる時がしばしばあった。いま、生きていたら、親父はこの状況をどんなふうに見るのだろう。
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