私も自分の親のことを考えた。養母や養父のことも考えた。久しぶりに養母や養父に会いたいな。彼らに育ててもらった時閻。繋がりは時間のことでもあるという大切なこと。そして家の周りの風景。またあの道たちを心ゆくまで散歩したいな。電話が終わり、私は彼の頬にキスをした。その時、隣の部屋から声が聞こえてきた。隣の部屋で今まさに性行為が行われているのだ。その声を私たちは並んで壁に耳をつけて聞いた。とても激しい誰か
向かいの空席には絶望が座っていた... の続きを読む
日常診療の場でも、医学が進歩したにもかかわらず、あるいは進歩した医者−患者関係における混乱、行き違いが絶えないようです。それにはいろいろな原因があるわけですが、科学的医学の旗手を以て任じている現代の多くの医者が手なれた方法論で処理しやすい疾患に着目し、人間としての患者のこまごまとした訴えを切りすて、効率的ではあるが暖かみを欠いた医療に走っているからである、と考えている人が多いようです。パテーマ(悩
日常診療の行き違い... の続きを読む
二月十八日の「やることがなくなった」状態というのは、二月十九日に書いてあるように、癌の病期(進行度)が手術ではっきりするまではあとどれくらい生きられるものであるかがわからない。したがって残りの人生の割振りが決められないということである。余命が三カ月なら三カ月の、一年ならそれなりのプランが立てられるが、それがわからないとどうしようもない。癌のいいところは、交通事故や突然死と違って、寿命が尽きるまでの
癌のよいところ... の続きを読む
難民たちはたしかに経済的には貧しかった。しかし、老人が病気になったときなどは、それこそ一家総動員で看病にあたっていた。日本の病院で、家族から見捨てられて死んでゆく老人たちを数多く見てきた私は複雑な心境でそんな懐かしい光景を眺めていた。金持ちになった日本人たちがどこかに捨て去ってきてしまった人間として最も大事なものを難民たちは持っていた。得たものと失ったものと、本当に大事なのはどちらだったのかを貧し
カンボジア難民を相手の医療活動に参加... の続きを読む
3音では面白味がない、もう1つくらい音を入れたいという時、「げんこつ山の」の「の」の音が「ミ」に移行したりします。「あんたがたどこさ」はこの4つの音でできています。「ドレ」に「ミ」が続く音の組み合わせは、「チャルメラ」や「石焼きイモ」と同じで無理がありません。次にこのテトラコルド(プラスーワン)を上に伸ばしていきましょう。人の音域は、そう頑張らなくても1オクターブくらいはありますから、高い方のラが
音階はラドレミソ... の続きを読む
欧米では、肉の脂肪分は肥満の原因になる、と敬遠されがちだ。いっぽう、日本では、適度な脂肪分のある霜降り肉がもてはやされ、肉の部類の中でも最高級とされる。そこで、家畜業者は高値の霜降り肉がたくさんとれるよう、牛にビールを飲ませて育てることを考えついた。ビールが霜降り肉をつくるという科学的根拠はいまのところ見出せないが、ビール会社がこぞってビール粕でつくった飼料の販売をしているところをみると、ある程度
肉の脂肪分は肥満の原因になる... の続きを読む